お知らせが遅くなってしまいましたが
ただいま写真インスタレーション展を開催しております。
ずっと構想していた事を写真と映像いギャラリー空間に再現しました。
皆さん来ていただけたら幸いです。
在廊予定
10月15日(日)、10月17日(土)、10月18日(日)

タイトル:「Migration」
GALLERY176
会期
2016年10月8日(土)〜10月23日(日)
休廊日
10月12日(水)、13日(木)、19日(水)、20日(木)
開廊時間
平日 13:00〜19:00、土曜 11:00〜19:00、日曜祝日 11:00〜17:00

阪急宝塚線 服部天神駅(梅田から11分)下車 徒歩1分
*服部天神駅は、準急、急行、特急は停車しませんので、「普通」にご乗車下さい。梅田駅から五つ目の駅になります。
*梅田からお越しの場合は、ホーム前方の改札を出て、踏切を渡って下さい。

〒561-0851 大阪府豊中市服部元町1丁目6−1
http://176.photos/exhibitions/161008/


ステートメント

ファッションデザインを専攻していたころヨーロッパに向かった。

そこには、場に刻まれた独自性や脈々と受け継がれている物を感じ取ることができた。

洋服をデザインするうえで、それらを確かめることは不可欠ではあったのだが、自身が生活する日本の環境とは大いに違いがあり、その事実を目の当たりにすることで大きなインパクトを身に受けたのである。

石造りの建物、彫像が当たり前のようにあり、光や色の違い、漂う香り、乾いた空気や、水の味、そして必然と身にまとうものも形成されていた。

それとはまた違う環境が自分の住んでいる地にもあった。
彫像が仏像であり、街角に佇むお地蔵さんであり、祈りをささげる礼拝堂が、お寺の大きな木造建築であり、ステンドグラスから差し込む光は、神社の整えられた空間に、杉の大木や樹木から差し込む光であり、そこを吹き抜ける風だった。

そして夕方になれば鐘楼の音が聴こえるのである。

それから十数年たち古道具屋でヴィーナスの石膏像が目につき、家に連れ帰った。

私たちにはここにいる理由があり大きな時間の流れの中にたどり着いた場所でもある。

紀元前2世紀末に制作されたと云われる、愛と美の女神であるミロのヴィーナス、その頃日本は弥生時代

人類がアフリカ大陸から移動をはじめたのが5~10万年前といわれ

その早い段階のアラビア半島から、ヨーロッパやアジア、違う方向へ別れ進んで定着し今に至る。

大阪で生まれ育った私、知ることができる範囲のルーツとしても、縄文時代から人が住み始め今に至る奈良の都祁、そして四国徳島の祖谷、今は奈良の吉野郡に住み始め、ルーツでもある都祁にも近い場所に身を置く。

物の移動や情報の行き来が爆発的に速くなった現代の中でも、変わらず蓄積されたものが身体の内や意識に存在していて、数万年の民族移動を経て今ここに存在していると、ひしひしと感じるのです。

ヴィーナスが制作された紀元前2世紀末の時代と美、時間や距離、移動に意識を向ける行為として自身をヴィーナスに投影、重ね合わせ視覚化された存在を認識し確認する。

そしてその存在を、カメラという装置を用いて写真に定着させる。

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